ヨーロッパデザイン研究

私の趣味の中にヨーロッパのデザインを研究する、ということがあります。
これはそもそも、私がデザイン等を多種多様に仕事にしてきたからなのですが、最初は仕事としてやっていくうちに、そのうち本当に好きになってしまう、ということがよくあり、ヨーロッパのデザインについてもそうなのです。
今現在、日本の中にある西洋のデザインというのは、ほとんどヨーロッパの町並みに彩られている装飾、そして、家具などのデザインから来ています。
ヨーロッパに行ったことのある人、町並みを好んでいる人はご存知だと思うのですが、その町並みは、石造りの家、赤いれんがの家等などの中に、おしゃれに刻まれている模様があります。
よーく目を凝らしますと、ヨーロッパの町並みのいたるところに、そのようなデザインが掘り込まれているのです。
それは、おしゃれな都心部だけにあるわけではなく、古い、日本で言う田舎のような場所に刻まれていることがほとんどです。
都心のほうに行くと、とてもキレイに同じようなデザインが彫られていることが多いのですが、ヨーロッパが好きな人にはお分かりいただけると存じますが、キレイな彫刻の模様も、本来古きよき民家に掘られた模様のものですから、そちらが本場なのです。
現代の彫り師による、美しい再現も見事なことながら、かつて中世の頃に作られた、古い伝統の堀り技術は、今にも劣らない一品です。
そして、その堀りの中に、石の建物の風化の軌跡なども見え、時代を感じさせてくれ、はるか昔のヨーロッパの生活を思わせてくれるもの。
ヨーロッパは大人びた豪華絢爛なイメージを持たれることが多いですが。
古い地方では、日本の古い港のような、寂れた、町も見えるのです。
実はそこには彫られたデザインなどまったくないこともあります。
ヨーロッパ=華美な彫りのデザインがいたるところにあると思われがちですが、実はそうではなく、真オレンジな壁に、まっ平らな家々が並ぶところもあるのです。
しかしそこにも、ヨーロッパのデザインが込められている。
デザイン好きならば、一度ヨーロッパの書をひとつ解いてみるのもいいのではないでしょうか。

小山節司 パート

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